例年、1月から2月の冬場にやる勉強会が、この時期に行われた。講師は、
安泰寺住職のネルケム無方さん。ドイツはベルリンの生まれで、座禅と本国で出会い、師と場を求めて日本にまでやって来られました。ドイツ人であるとか、日本人であるとかはもう言わせないほどに仏典を読みこなし、イントネーションになまりがあれども、話す日本語は、日本人ネイティブの私とは比較にならないほど、正確無比であります。
安泰寺は曹洞宗の大学である駒沢大学の講師を兼ねたお坊さんが、純粋な修行道場をつくるべく建立されました。無方さんが住職に至るまでの顛末は師自身が編んだテキストを読んでください。
安泰寺HPからたどりつけます。その生涯の厳しさは半端な私からは想像を絶しております。
日程のせいかしら、勉強会参加者は10人でした。少数の車座にて、いつもと雰囲気が違ってはいましたが、無方さんの全身からは、純粋修行道場たる安泰寺で時代を越えてなされている厳しい修行生活の匂いがいたします。
勉強会の主題は、道元禅師の編まれた「典座教訓」。台所での所作、と心構えが細かく書かれています。たくさんのお坊さんの食事を準備することから、修行の場での集団生活の在り方にどうしても話がゆき、共同体の存立条件にまで思いが至ります。なぜ、世間から孤立して、そのような場が必要なのか、隔てられて、区切られている場ゆえに、かえって、世間との、社会との関係性が際立ち、公式、非公式にたくさんの定義付けや概念が生じざるを得ないのです。
厳しい仏道修行的な行いが、ほとんどない龍昌寺とはいえ、世間から離れている場の性質上、やはり、世間との関係性は常に厳しく問われます。私はそうなんです。このような場でどうあるべきかという概念付けが絶えず心の片隅を占めております。無方さんと会うと、特にそのような思いが心の片隅から前面にせり出してまいります。
2日目の話題は安泰寺と龍昌寺の共同体としての分析をテーマにされるということですから楽しみでもあり、ちょっと不安でもあります。不安というのは、そうした外の、しかも専門道場の道長さんによる龍昌寺の姿があからさまになる予感がするのです。そして、当然のごとく、yoromiに暮らす一人一人の様子が素描されるのではないかと思うのです。
しかし、明日は、炭焼きの火入れにて、欠席です。残念至極でもあります。
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左 ネルケ無方。 右 村田和樹。 |
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masayaさん。 |
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murata keikoさん。 |
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fukuda sumikoさん。 |
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左から hatao jian kobayashi jin hatao hitosi。 |
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講義終了後の語らい。 |
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itaya harumiさん。 |
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