2012年6月29日

タマワリ。(田んぼに行くこと自体タマワリ)

sakata  酒人神社。


昨日、sakataの用水が急激に弱くなっておりました。これは、雨不足のせいではなくて、用水の途中で、水が漏れているせいでした。堰から近いところで、通常ならば側壁側から漏れるのですが、底から漏れていました。応急で、近くに側壁を覆っていた(約10メートル、側壁が漏れやすいので)ビニールシートを押さえるために置いてあった土のう袋で大穴をふさいでおきました。たぶん、水sakataの田んぼには来ていないだろうと思いながら、今日、sakataにやってきました。
おそるおそる、田んぼにやってきました。あのような大穴ふさげるんかいなと思いながらyoromi high wayを走りました。酒人神社にもお願いしました。昨日、十分に水が流れていた用水に突然水が流れていないことの驚きを想像してください。
水は結局来ていました。総延長が約215メートルもある、ほとんどU字溝も敷設されていない、ただ土を掘っただけの用水ですから、漏れや不測の事象に備えて、こまめに点検することが必要不可欠なのだということを痛感しました。微妙なことで、水量が変化しやすい。コンクリートやポリだったら、楽だろうなと思ったりしました。
ほっとして、農道の草むらに座りました。日差しもあたらず、一服こきましたら、ちょうど目の前にお墓があって、南無阿弥陀仏の名号が目に入ってきました。どれだけの人がこの用水をみてきたのかと思い巡らすと、なぜだか、「雨を降らせてください」と手を合わせました。とにかく、雨が無いことには小川の水そのものが涸れてしまうのですから、あらゆる対象に手を合わせてお願いするしかないのですから。
力太郎。
結局草刈機を動かして、用水のまわりの草を刈りました。やるつもりのなかった田んぼまわりも刈りました。で、大穴のあたりを刈ったら、まずまず塞いだと思っていたところが、再びじゃじゃ漏れしています。夕方近くになっていました。でも昨日のようにあせってはおりませんでした。昨日は漏れているとことだけを見て用水全体を想像していましたが、今日はこの眼で用水全体を見てから、問題箇所に立っています。必死でした。どうしたらいいんだと考える隙もなく、足は側壁を踏んでいました。(原始的!)しかしこれが、効果バツグン、余裕をカマシテ小川に降りてできるだけ大きな石を探しました。力太郎みたいなおとぎ話を思い出していました。「あれは実在の人だな」「水をうまく止めてくれるならなんでもするさ」「ムラのみんなも喜んでくれるべ」。
他にも微妙に漏れているところはたくさんありましたが、やはりこの大穴が最大の原因でした。そして、水漏れがほとんど止まると用水を流れる水量が急激に増えました。あとは、刈り取った草を用水から上げたりしながら田んぼまでの道のり(出たあ、みちのり)を歩きました。こんなに雨が降らないのに、こんなに水が流れているのが、ほんとに気持ち良かったです。小さな旅のようなものです。
用水の手入れをしていて、思ったのは、ほとんど江戸時代やもっと前、もしかしたら、弥生時代とちっとも変わらない風景の中にいるみたいということです。その間現代的なものといえば、定時に離陸した能登空港発の飛行機の爆音と、ポチャンとカエルが用水の深いところに飛び込んだ時に感じた文学的な感じ、それとポケットに入ったデジカメだけでした。帰り際軽トラをUターンした時に、ちょうど酒人神社がまっすぐに見えました。お礼を言って、近くの自販機に走りました。缶コーヒーが飲みたかったのでした。
sakata用水



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