インスタントコーヒー作ってくれとやってきました。手には積雪で枝折れしながらも花をつけている椿を持っています。彼の自宅前には庭園とネーミングしても不足ないほどの大きな庭があり、丁寧な手入れがなされています。そこへ行くといつも、木の植生からはじまって、日本やwajimaの山林の生態にまで講義されます。彼は職人としての実仕事だけではなく、理論体系も持っているのであります。
ふと、目の前の雑木山を見ていて、ほんとうはこんな姿ではなかったんやぞと言いました。こんなもん、自然やないげんぞ。ほんとはシイやタビの木だらけやったげぞ。そいつらをこいでしもうて、コナラとかわざわざ植えたげぞ。シイやタビは強いもんで、ケヤキだって負けてしもうげぞ。
人の手が入っている風景を原始的な風景の進化系ぐらいに思っていました。それからmorishitaさんはwajimaの具体的な地名や社寺の名前を上げて、そこに古い古い木があると教えてくれました。そういう話をするときの彼はよだれをたらさんばかりです。
そういう話はわたしも大好きなので、今度ツアーを組んでいっしょにまわらんけ。morishitaさんが死ぬ前に知っていることを記録しとかんととわたしは言いました。wajimaの代表的な木材であるあての木(ヒノキアスナロ)も江戸時代晩期にmonzen町のだれそれという人が自分の山にあった原木から接木やらして増やしたもんなげぞ。そこもいかんけ。
今日はすずめもうれしそうに仕事をしている。ちょっと寒いけれども温くなりそうな予感がします。今すぐにでもドライブに出発したい。「もうなんもかんもほっぽりだして、いくけ?」
うつくしい。 |
左下の白い花瓶に細君が生けてくれた椿が。 |
大好きな折口信夫先生のテキストがありました。
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