2012年2月8日

ぎんばさという響き

 妻が私の父から「ぎんばさ」(海藻のホンダワラの一種)を酢であえたものをもらってくる。その海藻は父の実家である皆月の浜辺にうちあげられていたものを父の義兄(私たち夫婦の仲人)がとってきてくれたものであるらしい。父は長男でありながら早々に輪島の市街地に定住したのだが、当時流行り出した魚肉ソーセージが地元の天然の海藻よりも大好きだった私にそうしたものをおしつけることがありませんでした。自分のあしもとにある、食べられるものよりも遠くで加工されたもののほうに価値があると思っていた私でした。
年のせいなのか、最近地元でとれた魚や海藻、その他の加工品を食べたりすると妙にうれしい。父の味付けは少々甘いのだが、それでも皆月の海や寡黙なおじさんのことが思われて気持ちのよい晩御飯となりました。

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