2011年12月3日

大菩薩峠

あとづけでなくて、中里介山の大菩薩峠は人生を変えた本だと、今なら言える。12年前まだ30代のJUSAIが新聞の書評でたまたま知ったのだった。変わりすぎて本人にも気づかれないのが本当の」出会いではないだろうか。意識過剰の時代には自分を変えてくれる本をあからさまに探してもしまうものだから絶対にそんなものありそうもない。が本当に前とは変わってしまったのならば、どんなに変化が大きくてもそれを変化とは受け取れないのではないだろうか。ややこしいけれども本来、人の自意識なんぞというものはスカシッペのように形のないものだから何十年も同じ自意識であるはずがないのではないか。自分は変わったと言っているうちは全然変わっていないと言っているのと同じことなのだ。話が、どんどんややこしくなる。この話を、「とりあえず止めてくれるのが「仏教」であり、「坐禅」であると今は信じております。
にしても、PCにて詩を書いたり、小説を書いたりしていると縦書きということに興味がわいてきます。
出会った縦書きサイト、『縦書き文庫』には大菩薩峠の特別コーナーがあるようで、大菩薩峠のテキストの威力というか魔力はまだ続いているのだなあと思いました。読書というものは簡便な趣味のようでいてとても奥の深い行為なのだなあとしみじみ感じております。

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