そんなアナログな中、アンドロイドタブレットにて青空文庫の漱石を読んでいる。文字の大きさを変えればたちどころに、行数が変化する。字を大きくすると、やけに漱石の生々しさを感じたりしそうになる。あくまでも気のせいの世界のことを言っているのだから、それってほんとう?って聞かないでほしい。やけに津田はずるいやつだし、延子も。なんてこずるい夫婦だろうかと思う。小林はなんと、か弱い男かと思う。か弱いなんてもんじゃないな。なんとモロい男にしか見えない。だから津田を攻めきることができずにふんとに中途半端極まりない展開だ。吉川のおばはんが、なんとか場を展開させようとしているが果たしてどうだか。漱石は出ることかなわない迷宮に自家中毒していたんじゃないのか。なぜ、人にはFACTとFEELが同時に存在するのかが、数学的に理解できなかったのじゃないか。あの執拗な内面分析とセリフの連続自体が尋常ではない事件だと思う。
蕪村句集講義にて、正岡子規が言っていた。「蕪村は読めば読むほどおもしろい」漱石もそうだよね。
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